2011/12/26
国債・非常事態宣言
『国債・非常事態宣言』(松田千恵子著/朝日新書)
元ムーディーズの格付けアナリストである著者が日本国債の客観的な分析と暴落シナリオを論じています。日本の債務についてはよく家庭の借金に例えてその深刻さがニュースなどで報道されています。また、経済危機に陥ったギリシャの政府債務残高の対GDP比が約140%、同じく財政に問題を抱えるイタリアが約120%であるのに対して、日本は200%を超えていることもよく指摘されます。
その一方で「日本は大丈夫だ」という楽観論(?)もありますが、本書ではその主張の5つの根拠について、それが国民にとって大丈夫というわけではないし、今後も大丈夫なわけではないことを説明しています。ちなみにその根拠とは次のとおりです:(1)日本が国であるから、(2)徴税権があるから、(3)日本国民が裕福だから、(4)国内債だから、(5)対外純資産が莫大だから
また元格付けアナリストということで、格付けの仕組みや日本の財政状態がこんなに悪いのに何故比較的高い格付けを維持できているのか、といったことについても分かりやすく解説されており、その上で国債暴落のシナリオについても具体的に論じられています。
読了後はより具体的に不安がよぎりますが、日本国債の問題について知るにはお薦めの本です。
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